地域

避難所準備における注意事項や課題①
「開設までの流れ」

こんな人に読んでほしい

「避難所をどうやって準備したらよいかわからない」

「避難所開設やることが多すぎて、やることが抜けていそう」

「避難所の準備の参考になる資料が欲しい」

このような気持ちを持つ人に参考になればと思います。

避難所開設までの流れ

震災後は避難所に急いで来てもすぐに避難所の中には入れません。二次災害を防ぐために施設の安全を確認し、避難者を受け入れる準備が整うまで避難者は校庭などの安全場所で待機してもらうことになります。

一方、避難所運営委員会のメンバーは避難者を待機させている間に施設が避難所として使用できるかどうかを確認する安全点検を行い、避難所の使用可否を判断します。使用可能と判断されれば、避難者の立入禁止場所の表示や居住スペースの通路確保など避難者を受け入れるための準備を行い、それから避難者を順次校舎内に受け入れていく流れとなります。避難所の開設をある程度把握しておくことでスムーズな開設が可能となります。

  • 身の安全の確保
  • 隣近所の確認(出火の有無,救助等の必要性の有無)
  • 地域の一時避難場所へ移動
  • 避難所開設準備・開設
  • 運営体制つくり
  • 避難所運営
  • 避難所の安定化
  • 避難所の見直し
  • 避難所避難所の統廃合 閉鎖

   ※地域の計画によっては上記の工程が異なる場合があります。

地域の避難所運営に関わるメンバーと一般の避難者は役割が変わってきます。運営に関わる方は事前にどこを担当するのか確認しておく必要があります。

身の安全の確保

震災はいつどこで起きるかわかりません。まずは身の安全を確保してください。被災した場所が自宅なのか、会社なのか、移動中なのかで判断すべき内容が変わってきますが、まずは身の安全を大切にしてください。身の回りで火災が起きそうな可能性があれば、すぐに対応する必要があります。

自らの困難な問題に対して自分自身が考え、行動して、問題の解決を図るよう努める「自助」を行います。

隣近所の確認(出火の有無,救助等の必要性の有無)

身の安全が確保できたら、災害時要援護者の避難に協力したり、地域の方々と消火活動を行うなど、周りの人たちと助け合う「公助」を行います。出火する可能性があるかどうかなども調べます。

地域の一時避難場所へ移動

災害時に一時的に避難する場所として、広い意味で使われている「一時避難所」想定される災害が市町村によって違いますが、地域によっては災害が起きた際に一時的に非難する場所として公園等が指定されます。一般避難所は開設に準備の時間が必要なので、一時避難所である程度集まってから一般避難所へ避難します。

避難所開設準備・開設

避難所開設担当者や施設班は避難者の受け入れ準備から受け入れまでに下記の流れを準備していきます。

【避難所開設準備・開設】

・準備のための開錠
・避難所の安全確認
・建物のライフラインの確認
・避難所開設の判断と運営ルールの確認
・受入・受付準備(安全点検等)
・備蓄倉庫の確認
・避難所レイアウトづくり
・避難者への開設・受付開始 (避難者数把握 名簿づくり等
・居住スペースへの誘導と割り振り)

運営体制つくり

避難所を準備・運営していく為に運営委員会を設置し、班分けを進めていきます。

【班分け 例】

・運営委員会
・総務班
・名簿班 
・広報連絡班
・施設管理班
・要配慮者支援班
・被災者管理班
・食料物資管理班
・保健衛生班
・ボランティア班

避難所運営

避難所を運営していくうえで様々な課題などが出てきます。円滑に避難所を運営していく為に多くの項目について対応していく必要があります。

【運営項目 例】

・避難所の区画
・通路割り
・間仕切りや段ボールベットの配置
・行政の対策本部に連絡
・物資の確認
・情報収集
・仮設トイレの設置
・飲料水の確保
・コロナ対策
・ペットの避難対策準備
・要配慮者対策準備
・車での避難対策
・ボランティアセンターの開設
・行政の地域担当者との連携

避難所の安定化

被災して時間が経過してくると避難所運営の仕組みや規則が定着し、生活に落ち着きが戻る一方、被災者の要望や求める情報などが多様化、高度化する時期でもあり、柔軟に対応する必要があります。

自宅への帰宅や引っ越し先の決定により避難所を利用する人が減少するため、避難所の規模に合わせて運営体制を再構築するとともに、避難所を閉鎖するための準備を進める時期を見極めることも必要になります。

この時期は避難生活の長期化に伴い、被災者の心や身体の抵抗力が低下する時期でもあるため、定期的な見守りが必要です。
安定期の業務体制は、避難所利用者の自主運営の原則に基づき、避難所運営委員会と各運営班が、自主的かつ円滑な避難所運営の主体となります。

【避難所 安定化方法 例】

・ルールの確立
・常用医薬品の確保
・多様な年齢層の居場所づくり
・プライバシー確保対策
・管理(衛生・食事・健康)の徹底
・相談体制の確保(こころのケア 生活支援)
・定例会議の開催(各班の情報共有)

避難所の見直し

災害発生から3週間程度経過してくると避難所での生活も落ち着いてきますが、時間とともに避難者の心身の抵抗力が低下する時期でもあります。また、被災者の要望も多様化してくるときでもあり、避難所の見直しが必要になってきます。

【避難所の見直し】

・ついたての設置や家族構成に合わせたスペース配分などの居住スペース
・生活のルール
・食事内容に生鮮食糧品などを取り込む。特に野菜・果物等を確保していく
・お菓子等の嗜好品について避難者の要望を取り入れる
・避難所内外のイベントを行い、生活に変化を取り入れる
・生活の再建など被災者の不安解消のため、行政が実施している無料相談(法律相談、資金貸付相談、福祉・生活相談等)の情報を被災者に届ける
・被災体験や様々なストレスから起こる心や体の変化に対応するための「こころのケア」を行う

避難所の統廃合・閉鎖

地域のライフライン機能が回復し、本来の生活再建が始められるため、避難所生活の必要性が無くなってくると、避難所の統廃合を考える時期にきています。

学校が避難所になっている場合、学校の再開のタイミングと避難所運営の状況を確認しながら、将来の避難所運営を考えていくことになります。

【避難所の統廃合】

・避難者が減少し、施設の再開に向けて、避難所の縮小・統合が進められることについて、避難者にあらかじめ広報していく。
・自立し避難所を退去した人の居住スペースについては、原則としてそのスペースについては縮小し、避難所全体を縮小していく。
・避難者が少なくなったら他の避難所と統合の方向性を考慮する。避難所を移動することが決定した場合は、移動の日時、荷物の搬送について、避難者に周知していく。
・避難所統合の後、避難所は本来の業務である学校等を再開。
・避難所が統合された場合は、新たにに避難所運営委員会を設立して運営する。

【避難所の閉鎖】

・避難所の閉鎖時期と撤収準備などについて避難者に説明。
・回収が必要となる物資等がある場合は災害対策本部へ連絡し、避難所施設内の片づけや清掃を避難者の協力を得て行う。
・避難者の撤収が確認された後で避難所は閉鎖し、避難所運営委員会は解散となる。

避難所の準備すべきことを知っておくと
避難所の準備を見える化しているので、避難所開設の準備に漏れがなくなる。
被災時の避難所運営における混乱のリスクを軽減することができる。
各自の状況にあった避難所を運営するためのたたき台になる。

考えておくべき事

どれだけ避難所開設の計画をしていても、皆さんに知っておいてほしいことがあります。それは

・自分が被災で生き残る前提で計画をしていませんか?

・役割分担した人が予定通りに来てくれると思っていませんか?

・行政機関による公助がどれだけ機能すると考えてますか?

ということです。

被災した段階で自分がケガも無く元気な状態で運営計画を準備してしまう方が多いです。

「もしあなたが動けない状態になったらだれが代わりをしてくれますか?」

「仕事で計画していた場所から遠く離れていた場合、だれが変わりをしてくれますか?」

「公務員の職員がケガをして役所にこれなかったら、公助はだれが変わりをしてくれますか?」

計画時から様々な装丁をしておかないと、実際に運用する際に機能しない計画になってしまうことを知っておいてください。

ぜひ行動を‼

避難訓練に役立ててほしい。

地域の避難所運営担当者は「やるべき事リスト」を作成し、避難所の準備に漏れがないようにして欲しい。

何ができていて、何ができないかを把握してほしい。